2004年09月08日(水) 00時00分
「メディア漬け」子に悪影響 NPOが報告集(朝日新聞・)
「2歳まで控えて」提言収録 長時間のテレビ視聴やテレビゲーム使用など子どもたちの「メディア漬け」に警鐘を鳴らしてきた福岡市のNPO法人「子どもとメディア」(清川輝基・代表理事)が、今年2月に開催した全国フォーラムの報告集を発行した。脳科学、保育、小児科など様々な立場の参加者の研究事例を紹介、過剰なメディア接触が子どもに及ぼす悪影響とその対処法についてまとめている。
福岡市であった全国フォーラムには医学や教育の研究者や行政、現場に携わる人たちなど約500人が参加した。乳幼児期からのテレビの長時間視聴が情緒発達の遅れの原因になっているという指摘があったシンポジウムや、メディア漬けから脱却するための「ノーテレビ運動」などをテーマにした分科会があった。報告書はその内容をまとめた。
脳科学の立場からは、東北大学未来科学技術共同研究センターの川島隆太教授がメディア漬けの危険性を指摘。思考、行動の抑制、コミュニケーションなどをつかさどる「前頭前野」の働きをテレビやテレビゲームが抑制するらしいとしたうえで、それを踏まえたつきあい方を考える必要を訴えている。
日本小児科医会の提言も収録。提言はフォーラム直前に発表され、「2歳までのテレビ、ビデオ視聴は控えよう」などの内容が大きな反響を呼んだ。
同NPO専務理事の大谷順子さんは「子どもたちがなんか変だぞ、と感じている人たちの連携によってフォーラムが開催できた。子どもとかかわる人に読んでほしい」と話す。
報告集はA4判、109ページで1700円(税込み)。申し込み・問い合わせは子どもとメディア(092・724・6323)。
(9/8)
http://mytown.asahi.com/fukuoka/news02.asp?kiji=6960
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