2004年09月07日(火) 00時00分
宇治川病院の業過傷害初公判(朝日新聞・)
元医師ら無罪主張 「過失なかった」 宇治市の宇治川病院(山口勝通院長)で01年1月、城陽市の会社員加藤嘉津緒さん(46)の次女美嘉さん(10)がじんましんの治療後に重い障害を負ったのは医師らが注意義務を怠ったためだとして、業務上過失傷害罪に問われている同病院の元医師堀道輝(71)=宇治市広野町=、元准看護師南千代子(63)=同市伊勢田町=の両被告に対する初公判が6日、京都地裁(氷室真裁判長)であった。両被告とも「自分の行為に過失はなかった」と無罪を主張した。
検察側の冒頭陳述によると、堀被告は01年1月15日、当時6歳の美嘉さんをじんましんと診断し看護師に塩化カルシウムの静脈注射を指示したが、看護師の指示を受けた南被告は塩化カリウム液約13ミリリットルを右手静脈に注射し、美嘉さんは心停止を起こした。堀被告は人工呼吸などの必要な救急蘇生措置を施さず、美嘉さんは脳がまひし手足が動かせなくなるなどの障害を負ったとされる。
罪状認否で堀被告は「家族の方にご迷惑をかけた」と謝罪。「自分は塩化カルシウムを注射するよう指示した。塩化カリウムが注射されたとは思っていなかった」と述べた。弁護人は「被告は塩化カルシウム投薬の場合の蘇生方法として十分な措置をとっていた」と述べた。
南被告は「薬の種類を間違えたことについては争いはない」と誤注射を認めたが、弁護人は「堀被告は静脈注射を指示しており、仮に薬を間違えなかったとしても同じように心肺停止になった」と述べた。
(9/7)
http://mytown.asahi.com/kyoto/news02.asp?kiji=4152
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