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国内の牛海綿状脳症(BSE)対策の検証を進めている食品安全委員会プリオン専門調査会は3日、現在実施しているBSEの全頭検査について「生後20カ月以下の感染牛の検出は困難」との見解を盛り込んだ修正報告書案をまとめた。同調査会は7月に一定の月齢以下の若い牛を検査から除外しても人に感染するリスクは増えないとする報告書案を示したが、その月齢の目安は示しておらず、注目されていた。
今回の修正案は6日に開かれる同調査会で議論される。月齢問題の実質的な議論はこれからで、全頭検査の見直しには一部の消費者の反発も強いことから、合意が得られるかどうかは微妙な状況だ。
これまで11頭の感染牛が見つかっているが、修正案では国内の全頭検査によって300万頭以上を調べた中で、最も若齢だったのが21カ月であることを挙げたうえで「現時点では20カ月以下の感染牛を検出するのは困難と考えられる」と明記した。
この案が了承されれば、検査除外の対象の目安になるため、同委員会が予定している消費者らとの意見交換会を経て、厚生労働省、農林水産省が検査対象の見直しなどの省令改正を検討することになる。
7月の報告書案では、(1)今後国内では60頭前後の感染牛が確認される可能性があるが、現在のBSE対策のもとでは感染のリスクは無視できる(2)BSEを検出できる限界以下の若い牛を検査対象から外しても、BSEの病原物質がたまる特定危険部位の除去を全頭で続ければリスクは増えない——としていた。ただ、月齢は「現在の知見では明らかではない」と明示していなかった。
(09/04 11:17)