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2004年09月04日(土) 00時00分

電子投票トラブル 県選管裁決に憤りも「選挙無効」の申し立てが棄却されて憤る市民グループの半場栄二さん(中央)ら=可児市役所で朝日新聞・

「無効棄却」に憤り

 昨年7月の可児市議選で起きた電子投票トラブルで、県選挙管理委員会が3日、選挙無効の申し立てを棄却したことに、申し立て者の市民グループのメンバーらは憤りをあらわにした。一方、可児市選管側はホッとした表情を見せた。

市民グループ 「解明を継続」

 県選管の裁決は、二重投票など違法な点の存在は認めながらも、結果として当選者と落選者の得票数の逆転は起こらないとして「選挙は有効」と結論づける内容だった。

 昨年9月の申し立てから裁決まで1年。公職選挙法は、2カ月以内の裁決を努力義務として課しているが、大幅に遅れた。県選管は電子投票の前例が少なく、専門知識も必要だったため、時間がかかったとしている。

 裁決の発表を受け、22人のグループで申し立てた半場栄二さん(67)らは可児市役所で記者会見し、「県選管は市の弁明を百パーセント認め、有権者を冒涜(ぼうとく)した。こんな裁決は納得できない」と不満を口にした。「徹底した解明を継続したい」としており、裁決取り消しを求めて名古屋高裁に提訴する方針だ。

 また、知人と2人で同様の申し立てをした津田秀雄さん(87)は「お粗末な理由で選挙有効の裁決をしており不満だが、これ以上争っても政治的判断で無効にはならないだろう」と腹立たしげに話した。

 一方、市選管の梅渓昌美委員長も記者会見し、「ごたごたしたが、結果的に選挙は有効との判断をされたと思う。今後、電子投票自体が衰退しないよう、投票機器メーカーともよく打ち合わせて努力していきたい」と話した。

 山田豊市長は「機械で起こりうる問題が浮上したことは事実だが、こうした課題・問題を乗り越えながら、電子投票の流れは確実なものになっていくと思う」との談話を発表した。

(9/4)

http://mytown.asahi.com/gifu/news01.asp?kiji=3646