2004年09月03日(金) 00時00分
医者選び「虎の巻」 NPO、情報集め本に(朝日新聞・)
多摩、八王子、稲城、町田の4市にまたがる多摩ニュータウンにある病院・医院、歯科医院の専門分野や医療設備などの特徴がわかるガイド本「多摩のお医者さんと歯医者さん」を地域のNPOが出版した。会員が約200軒にアンケートしてまとめた。院長のメッセージなども盛り込み、「医者と住民とのいい関係づくりのきっかけになれば」と話している。
収録されているのは102の病院・医院と、59の歯科医院。所在地、電話番号、診療時間などのほか、循環器、糖尿病、漢方など医師の専門分野、レントゲン装置や超音波診断装置といった医療設備も紹介している。200字以内の院長からのメッセージも。「糖尿病の長い臨床経験を生かし相談に乗ります」「口径の小さい内視鏡で苦痛がありません」「病気よりまず人を診る医療」といったPR文が並ぶ。
地域医療をテーマにした住民の座談会や医師の寄稿文、家庭の医療知識にもページを割いた。
出版したのは、NPO法人「多摩サロン」(林彰一理事長・約30人)。ニュータウンの住民を中心に、IT(情報技術)や環境・福祉など様々なテーマでまちづくりを研究している。昨年は医療を中心に専門家を呼んだ講習会なども開いた。
多摩ニュータウンは4市で約19万人の人口を抱えるが、自分の居住する市域外の情報が入りにくいという問題を抱える。
急速な高齢化が進む中、特に医者の得意分野や人柄といった役立つ医療情報満載の本を作ろうと、2月からニュータウンにある病院・医院と歯科医院へのアンケートを始めた。
調査用紙を郵送した相手は約200。回収に苦労した。「何でそこまで調べるんだ」などと拒否されるケースが2割ほど。メッセージの記入率は再三の要請にもかかわらず、4割に届かなかったという。中には欄をはみ出すほど書いてくれた医師もいたという。
回収にあたった西田昌弘さんは「情報開示に積極的な医者と、旧態依然とした医者とが分化してきている」と実感したという。編集を担当した村上順子さんは「全施設のアンケートとコメントを紹介できなかったのは残念だが、住民の本当に知りたい情報を集めることができた」と話している。
ガイド本はニュータウン内の書店で販売されている。800円(税込み)。問い合わせは多摩サロン(042・374・5688)へ。
(9/3)
http://mytown.asahi.com/tama/news02.asp?kiji=3551
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