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2004年09月02日(木) 03時02分

<データ流出>診療報酬明細書9000人分毎日新聞

 診療報酬の請求内容などが書かれた診療報酬明細書(レセプト)の一部データが、社会保険庁の入力業務委託先の業者からシステム開発業者に流出したことが1日、分かった。流出したデータは最大で約9000人分に上る可能性がある。一部は名前と傷病名、生年月日が書かれたままで、データを委託先業者に渡す際、厚生労働省の外郭団体が黒塗りにすべきだったのにせず、社保庁もチェックをしていなかった。社保庁の個人情報管理のずさんさが改めて浮き彫りになった。
 社保庁によると、流出したデータは社保庁神奈川社会保険事務局が管理する昨年6〜8月のレセプト情報の一部。社保庁に委託された財団法人・医療保険業務研究協会の神奈川県支部が電算化処理するため、入力業者に渡したが、この業者が入力業務改善のためとして、無断でシステム開発業者に情報を流した。さらに開発業者は情報をデータ入力業務の研修用データとして、顧客92人に渡したという。
 流出分のうち、名前や傷病名、生年月日が書かれたデータ数は不明で、調査中。
 社保庁の調査で同協会神奈川県支部が入力に不要な名前と傷病名を黒塗りにせず、入力業者に情報を渡していたことが判明した。このため今年8月上旬、社保庁が同協会の全都道府県支部を調査したところ、東京や大阪など他に28支部で同様に黒塗りにせず渡していたことが分かり、是正させたという。
 社保庁医療保険課は「個人情報が流出したのは誠に遺憾。社保庁の各社会保険事務局も不要な部分がきちんと黒塗りにされているか確認する責任があるが、できていなかった。再発防止に努めたい」と話した。【玉木達也】
(毎日新聞) - 9月2日3時2分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040901-00000134-mai-soci