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熱処理して細かく切ったヒトの胎盤を医薬品として無承認のまま製造・販売していたとして、厚生労働省は2日、製薬会社「メルスモン製薬」(本社・東京、山口由紀子)に対し、薬事法に基づき、出荷先や数量などを詳しく報告するよう命令するとともに「自主回収」を指導した。業務停止などの行政処分も検討している。健康被害などの報告は、今のところないという。
同省が、同社の製造工場を3月に定期調査した際、冷蔵庫に問題の製品が保管されていた。同省の調査に対し、同社は「医師の要請で製造していた」と答えており、03年には小瓶で約1万4000本製造したという。出荷先の医療機関で、アレルギー性疾患の治療や免疫力の回復を目的に、製品をすりつぶして注射で皮膚の下に埋め込む方法がとられていたという。
ヒトの胎盤から成分を抽出した液状の製剤はすでに承認され、更年期障害などの治療に使われており、同社も承認済みの胎盤製剤を製造・販売している。しかし、固形状のものは国内で承認例がなく、安全性や有効性の確認もされていない。
出荷数量の多さから、複数の医療機関へ流通した可能性もあるとみられ、同省は「医療機関側も含めて詳しく事情を聴きたい」としている。(09/02 19:40)