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三菱自動車製大型車の金属部品「クラッチハウジング」について、三菱ふそうトラック・バスは31日の記者会見で、01年以降に本社から各販売会社に出荷された交換部品208個の交換理由を調べたところ、交換された部品の約25%にあたる49個で破断や亀裂が生じていたと明らかにした。しかし各販売会社から本社にはまったく報告されておらず、同社は「重大事故につながりかねない品質情報の管理がずさんだった」と認め、再調査する考えを示した。
同社は5月にクラッチハウジングのリコール(無償回収・修理)を届け出た。クラッチハウジングは通常、廃車まで交換しない部品だが、本社に報告された商品情報連絡書の情報などから、製造上の欠陥が原因の破断や亀裂が90年以降67件あり、人身事故も21件にのぼった。山口県では02年10月、大型車の運転手が衝突死する事故が起きている。
同社が商品情報連絡書の情報とは別に、交換部品の出荷記録を改めて調べたところ、98年1月以降、728個が出荷されていた。このうち、資料が残っている01年7月以降の208個の交換理由を調べたところ、路上で動けなくなる故障が35件起き、うち31件は破断と亀裂が生じていた。また、異常を感じるなどして整備工場で調べた車のうち、18件で亀裂が生じていた。
交換された208個のほとんどは、「車の寿命」などの理由で修理費用をユーザーが負担していた。
塩沢秀幸品質・技術本部長は「本来なら販売会社が商品情報連絡書で本社に連絡すべき重大な欠陥だった」として、欠陥情報の意図的な隠蔽(いんぺい)がなかったかどうかを調べる考えを示した。
(08/31 21:00)