都ネット公売　高額落札３点冷やかし？　代金納付なし（東京新聞）

2004年08月28日(土) 00時00分

　東京都が税金滞納者から差し押さえた美術品や自動車など二十点をインターネットのオークションサイトで競売した全国初の「インターネット公売」で、グランドピアノなど三点の高額品落札者が期限内に代金を納付しなかったことが、二十七日分かった。都は、十月公告の第二回に再出品する。

　代金納付がなかったのは、スタインウェイ社のグランドピアノ（落札価格五百六十万二千円）、富岡鉄斎の掛け軸（同二百五十五万三千円）、山下清のリトグラフ（同二百十万千円）。いずれも今回のオークションの目玉で、二十点の落札総額の約六割の千二十五万六千円が、都に入ってこなかった。

　ネット公売は十二日に落札者が決まった。ところが、三点の落札者は納付期限の二十日までに、都に「代金納付を見合わせる」と電話してきた。都はオークションサイト運営会社を通じて、事前に公売保証金（都側が提示した見積価格の１０％）を参加者全員から受け取っており、三人の計三十二万四百円を没収とした。

　石原慎太郎知事は会見で「面白半分に参入した節もないではない」と述べた。都の担当者は「見積価格より相当上がったので、払う時にちゅうちょしたのでは」と推理し、防止策として公売保証金の引き上げを検討している。

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