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住所を知らない知人から自殺をほのめかすメールが届いた——。東京消防庁が今月24日、こんな119番通報を受けた。プロバイダーの協力で東北に住む知人の住所を突き止めて、現地の消防署員が現場に急行、一命を救った。プロバイダー側は「個人情報は法的根拠がない限り原則的に出さないが、今回は人命がかかわる緊急事態と判断した」と話している。
今月24日午後、都内に住む会社員の男性に、知人の男性から「睡眠薬や抗うつ剤など家にある薬を全部飲んだ」などとメールが届いた。自らもうつ病で自殺未遂経験のある男性は、ホームページでうつ病の相談などに応じていた。知人とはメールの付き合いで住所や電話番号は知らない。これまでも「死にたい」とのメールが数回あった。男性はすぐ病院に行くよう返信すると同時に119番通報し、いきさつを説明した。
東京消防庁は、メールを管理している大手プロバイダーに連絡して事情を説明して協力を要請、プロバイダー側も了承した。居住地は東北地方だとわかり、消防庁はすぐに現地の消防署に連絡。署員が自宅に駆けつけたところ、薬で意識がもうろうとなっていた男性を発見、応急措置をとったため命を取り留めた。119番通報から約3時間後、消防庁から通報者へ無事の知らせが届いた。
同庁は「今回は非常にまれなケースだが、人命の危険性があると判断したときは、今後も迅速な対応をしたい」(広報課)と話している。
(08/28 16:38)