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2004年08月28日(土) 03時57分

公取委、「着うた」で立ち入り検査 “楽曲開放”で市場拡大も産経新聞

 携帯電話の着信音を歌声にする「着うた」サービスをめぐり、公正取引委員会が大手レコード会社に対して独占禁止法違反の疑いで立ち入り検査した問題は、低迷する国内音楽市場に一石を投じそうだ。レコード会社が今後、楽曲開放を進めれば、携帯やパソコン向けの音楽ネット配信参入企業が増え、市場全体の活性化につながるとの指摘も多い。ただ、有望な楽曲の開放を求められるレコード会社からは「手放しの開放では著作権が心配」との声もあがっている。
 NTTドコモなど携帯電話事業者が提供する「着うた」は、ソニー・ミュージックエンタテインメントやエイベックスなどの大手レコード会社が共同出資する配信会社、レーベルモバイル(東京)が「楽曲数も多く圧倒的に支配力がある」(携帯大手)とされる。
 楽曲を持たない独立系サイトは、レコード会社と個別契約を結ぶが、「敷居が高く、不満だらけ」と関係者は漏らす。このため、公取委はレコード各社が事実上、このレーベルモバイルに独占権を与え、他社の参入を妨害した疑いで立ち入り検査した。
 一方、パソコン向け音楽ネット配信でも、大手レコード会社と競合する各社は、同様の不満を抱える。実際、レコード会社系以外の参入企業は、NTTコミュニケーションズのプロバイダー(接続業者)「OCN」などに限られる。
 音楽配信サービスの火付け役は、米国で一年前に登場したアップルコンピュータの配信サイトだが、日本ではレコード会社が「著作権保護の観点で楽曲の提供はできない」として拒否。一方で米国ではレコード会社による楽曲開放が進み、ウォルマート・ストアーズなど異業種も参入して価格競争が激化している。
 ただ、最近では日本でも柔軟路線に転じるレコード会社も出てきた。レコード業界では、今回の公取委による検査を契機にして「いや応なく、携帯サイトなどへの楽曲開放が進む」との見方もある。(冨岡耕)
(産経新聞) - 8月28日3時57分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040828-00000019-san-bus_all