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2004年08月27日(金) 00時00分

三重の魚 安全が売り骨を取り除き、真空パックに詰める直前の最終仕上げ工程朝日新聞・



 首都圏や東北圏への販路拡大を目指す県漁業協同組合連合会(津市)は、高度な衛生管理システム「HACCP(ハサップ)」の考えを取り入れ、13億円を投じた三浦活魚流通センターを神奈川県三浦市に建設した。三重から船で運んだ養殖魚を短時間で処理、加工するため、鮮度も上々。消費地近くにある同種の施設としては国内有数といい、「三重の魚」の信用を高めたい考えだ。






高度な衛生管理システム「HACCP」に対応した三浦活魚流通センター
=いずれも神奈川県三浦市三崎町で/写真提供・三重県漁業協同組合連合会




 新施設は5月末、同漁連が14年前に開設した活魚センターのそばに完成した。鉄骨一部3階建て約3千平方メートル。建設にあたり、取引先の量販店、スーパーの担当者から意見を聞き、衛生面に配慮したという。

 えらや内蔵を取り除く前処理室と、魚をおろす処理室は完全に仕切られ、室温は15度に保たれている。従来は18度に設定されていたが、夏の暑い時は20度近くまで上がったこともあった。

 短時間で処理、加工できるのも自慢だ。県内で養殖され、漁連が購入しているタイ、ハマチ、カンパチ、シマアジ、ヒラメを効率よくさばくため、専用のライン6本が設けられている。

 HACCPとは危機分析重点管理制度の意味で、高い安全性が求められる宇宙食を開発する米航空宇宙局(NASA)の開発チームが考え出した安全・衛生管理の手法。微生物の付着など、行程ごとの危険な点をチェックし、これらの危険を防止をして安全性を高めようという食品加工のシステムだ。

 同漁連の長井国弘専務は「大消費地近くの処理加工施設で、これだけの規模のものは全国一と自負している。最近は、取引先から以前にも増して品質管理が要求される。信用が第一だ。三重の魚は品質、鮮度ともすばらしいという評価を取引先から得たい」と話す。

 旧来のセンターはアサリの一時保管場所として利用している。これまでは首都圏を対象にしていたが、アサリも東北圏にまで商圏を拡大させたい考えだ。(8/27)

http://mytown.asahi.com/mie/news01.asp?kiji=6362