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東京都内有数の繁華街である渋谷センター街で26日、酔いつぶれて路上で寝込んでいた世田谷区に住む飲食店勤務の男性(22)から財布を盗んだとして、窃盗の疑いで渋谷区内に住む少年(18)が現行犯逮捕された。事件発生から約10分後のスピード逮捕は、街頭に設置された警視庁の防犯カメラが威力を発揮したためだった。防犯カメラは、犯罪抑止に効果があると全国各地で設置が進む一方、プライバシー侵害を指摘し、行き過ぎた「監視」を警戒する声もある。
26日午前7時30分。人影もまばらな渋谷区宇田川町の雑居ビル前で酔いつぶれ、寝込んでいる男性に、サングラスをかけた黒いシャツ姿の少年が近づいた。体を揺さぶって起こそうとするが、男性は起きる気配はない。
すると、白い上下のスエットを着た別の若い男が現れ、2人して男性のズボンのポケットをさぐり始める。財布をすばやく抜き取ると、2人は小走りで立ち去った。
わずか3分足らずの犯行を、約15メートル離れたところに設置された防犯カメラがとらえていた。
渋谷署の中継モニターで一部始終を見ていた捜査員がすぐ、2人の人相や服装を近隣の交番に手配。7分後、黒いシャツ姿の少年は渋谷駅前交番で職務質問を受け、現金5万円や運転免許証などが入った男性の財布を所持していたとして逮捕された。少年は近くの風俗店に勤務しており、「金がほしかった」と供述。もう1人はそのまま逃走したという。
同署によると、今回のように泥酔して寝込んだ人から金品を盗む犯行は渋谷区内で1〜8月、98件発生。うち80件はここ約2カ月間に集中的に起きており、「センター街やハチ公前など頻発している場所を警戒中だった」という。
警視庁の防犯カメラは3月、渋谷駅前交差点やセンター街などに計10カ所設置された。ドーム形で、左右360度、上下180度まで広角撮影ができ、ズームの倍率は22倍、約50メートル先の人物まで認識する性能を誇る。
これまでにもセンター街では大麻や覚せい剤などの薬物を売買する場面や恐喝、ひったくりなど計8件の犯行をとらえ、検挙に貢献した実績があるという。
(08/27 09:12)