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食品スーパー大手のライフが首都圏で販売したフィリピン産のパイナップルの中に、ハワイ産が混じっていたことが、わかった。ライフコーポレーションなどによると、取引先の青果輸入販売会社・ローヤル(京都市)が5月下旬、パイナップルの管理・仕分けをした日本通運に、ハワイ産をフィリピン産として詰め替えるよう指示し、出荷させたという。農林水産省は、産地偽装の疑いがあるとして、日通の倉庫などに立ち入り調査している。
大阪市の第三セクター・大阪港埠頭(ふとう)ターミナルの野菜産地偽装事件では、詰め替えによる差益が目的とされたが、今回のパイナップルには大きな価格差はなく、品薄で契約通りにフィリピン産を納入できなくなったため、その埋め合わせにハワイ産を詰めたとされる。
物流関係者は「この業界では、商品の入れ替えは日常化している」とし、他の輸入果物での偽装も認めており、価格や品質に関係なく、安易に詰め替えが行われる体質をうかがわせている。
ローヤルは、大阪市の事件でも荷主として関与が指摘されている。
ライフがローヤルとパイナップルの取引を始めたのは昨年10月。「『フィリピン産』の『ゴールデンパイン』」を扱うこととし、東京、神奈川、千葉の計58店舗で販売を始めた。
今年6月から両社はハワイ産の取引も始めたが、8月になって、ライフに産地偽装の情報が寄せられた。問い合わせた結果、ローヤルはハワイ産の取引も始める以前の5月24日からハワイ産を出荷していたことを認めた。報告によると、出荷量は24日から6月11日までに約780ケースだったという。実際の詰め替え作業は、日通の関連会社が行っていた。
ライフはローヤルとの取引を停止。詳しい調査をローヤルに求めている。
日本通運とローヤルはいずれも「関東農政局の立ち入り調査を受けており、コメントは差し控えたい」としている。(08/26 03:00)