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2004年08月26日(木) 16時03分

「磁石」には痛み緩和の効果なし?米大学の研究で判明読売新聞

 【ワシントン=笹沢教一】体の痛みを緩和する効果があるとされる「磁石」には、医学的な効果が認められないことが、米オクラホマ大の研究でわかった。米医学専門誌「アメリカ苦痛管理ジャーナル」の最新号に発表された。

 磁石が持つ痛みの緩和効果については、磁力が神経に作用して痛覚神経の信号を抑えたり、血行をよくすることで、何らかの改善効果が得られると一般に信じられ、そのような効能をうたって販売される健康器具が米国内でも少なくない。同大の研究チームは、痛覚信号の抑制効果について確認するため、49人の健康な人に磁石と偽の磁石のいずれかを装着。被験者の体の1点に軽く触れるテストを行い、痛覚神経より敏感な触覚神経に信号の抑制がみられるかどうかを調べた。その結果、磁石による信号の抑制効果は確認できなかった。

 米国でも日本と同様に磁石を使った健康器具の支持者は多く、肩こりや慢性の関節痛が和らいだと主張する人もいる。こうした“効き目”について、同大のデビッド・ギャリソン博士は「偽薬(プラシーボ)でも効いたと思い込むプラシーボ効果ではないか。磁石をつけた腕輪状の健康器具で、腕輪の圧覚が脳に伝わり、結果として手首からの痛みの情報が制限されることも考えられるが、それは磁石の効果とはいえない」と説明している。
(読売新聞) - 8月26日16時3分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040826-00000406-yom-soci