2004年08月26日(木) 11時42分
<無許可源泉掘削>仙台市の旅館など 温泉法違反で家宅捜索(毎日新聞)
仙台市青葉区の作並温泉の旅館「山水亭」が無許可で源泉を掘削し、温泉を利用していたとして、宮城県警生活環境課と仙台北署は26日午前、温泉法違反(無許可利用)の疑いで、山水亭と同旅館を経営する同区の東京太陽エンタープライズ(成沢久男社長)を家宅捜索した。成沢社長や従業員から事情聴取し、容疑が固まり次第、書類送検する方針。一連の温泉問題で強制捜査が入ったのは今回が初めて。
調べでは、同社は仙台市長の許可を得ずに源泉から引いた温泉を利用していた疑い。同社は95年、県が掘削を禁じた温泉保護地域の作並地区で源泉を掘削、県の行政指導で同年いったん利用を中断したが98年以降、無断で再開していた。
温泉法は、温泉の掘削、利用に知事または政令市長の許可を得るよう義務付けている。同社はどちらの許可も受けていなかったが、無許可掘削は既に時効(3年)が成立しており、無許可利用での立件を目指す。
山水亭は95年開業。ホームページでも「温泉」とPRしていたが、17日にあった温泉組合の会合で「井戸水を沸かして使っていた。入湯税は取っていなかった」と発言し、組合を脱退した。ところが18日には「温泉の基準を満たしている」と説明を一転させ、県と市が立ち入り調査したところ、源泉の無許可利用を再開していたことが判明した。
同社は無許可掘削・利用の事実を認め、9月15日までに源泉を埋め戻すとの改善計画書を県に提出している。【赤間清広、山寺香】
(毎日新聞) - 8月26日11時42分更新
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