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2004年08月26日(木) 12時15分

「着うた」配信妨害の疑い、公取委が立ち入り検査読売新聞

 携帯電話の着信音の代わりに歌手の歌声の入った曲を流す「着うた」の配信会社に対し、曲を使わせないなどの手段で取引を妨害したとして、公正取引委員会は26日、独占禁止法違反(不公正な取引方法など)の疑いで、エイベックス(東京都港区)、ソニー・ミュージックエンタテインメント(千代田区)といった大手レコード会社の本社や事務所など十数か所に立ち入り検査に入った。

 立ち入り検査を受けたのは、両社と、いずれも港区に本社を持つビクターエンタテインメント、東芝EMI、ユニバーサル・ミュージックの大手計5社と、5社の出資する着うた配信会社「レーベルモバイル」(港区)の本社など。関係者によると、5社は、レーベルモバイル以外の着うた配信会社に対し、自社が著作隣接権を持つ新曲などを提供せず、公正な競争を妨げた疑いが持たれている。

 5社の扱う曲は、邦楽全体の販売額の約6割を占めており、若者に人気のある歌の多くは、5社の承諾なしに利用することができない仕組みになっている。着うたの配信会社は約100社あるが、レーベルモバイルが約8割のシェア(市場占有率)を占めており、公取委では、5社などは、レーベルモバイルの配信サイトでないと人気曲をダウンロードしにくい状況にし、シェアを保っている疑いがあるとみている。

 着うたは、人気曲の「さび」の部分などを30秒間程度、携帯電話に有料でダウンロードし、着信音の代わりに流すことができるサービス。「着信メロディー(着メロ)」とは異なり、歌手の歌声が入っているうえ、CDの音源を利用した高音質が特徴とされる。2002年12月、KDDIが初めて着うた対応携帯電話を発売し、その後、NTTドコモ、ボーダフォンの携帯電話も対応。現在は6万曲以上をダウンロードでき、100億円市場と言われている。

 ◆著作隣接権=作品を世に送り出した人に認められる権利で、歌手や演奏家、レコード会社、放送事業者らが持つ。一方、「著作権」を持つのは、著作に直接かかわった作曲家、作詞家ら。第三者が著作隣接権所有者の許可を得ずに複製したりした場合、著作権同様に処罰の対象になる。
(読売新聞) - 8月26日12時15分更新

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040826-00000103-yom-soci