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2004年08月20日(金) 00時00分

県が入浴施設を一斉調査朝日新聞・

 霧島や指宿など全国有数の温泉地を抱える県が、入浴設備を持つホテルと旅館、公衆浴場の計1400施設について、利用者を欺く不当表示がないかを調べ始めた。入浴剤の使用や温泉と誤認させる不当表示が他県で相次ぎ、県内でも顧客の信頼を失えば観光に大きな打撃を受けるためだ。事実上すべての入浴施設を対象にした県独自の一斉調査は初めて。

 鹿児島市所管を含む県内の計15保健所が聞き取りや立ち入りをして調べる。県生活衛生課は今月末までに報告を求め、9月中旬までに公表するとしている。03年度から5保健所に配置し、入浴施設の衛生管理を指導している公衆浴場等監視指導員「公浴Gメン」とも情報を交換する。

 入浴施設には、温泉法に基づく公共利用許可を得ている温泉と、それ以外の沸かし湯の入浴施設がある。調査では、温泉施設での入浴剤の添加状況と、温泉ではないのに利用者が天然温泉と誤認するような表示がないかどうかを調べる。

 温泉で入浴剤を使用すること自体は法律で禁じられてはいない。ところが、問題の発端となった長野県の白骨温泉では、着色目的で入浴剤を使用し、利用者にそれとわかる表示がなかった。また、水道水を使っているのに「温泉」と表示した問題も発覚している。

 環境省は9月中に全国の温泉利用形態の調査の一環として、入浴剤の添加状況を調べる。県の調査はこれに先立って実施し、不当表示まで踏み込むのが特色。佐賀県も独自に調査することを決めた。大分県は問題が発覚する前の02年度から温泉の成分表示などの調査をしている。



(8/20)

http://mytown.asahi.com/kagoshima/news02.asp?kiji=3999