2004年08月19日(木) 22時36分
<温泉偽装>神奈川・箱根でもうそ表示6軒(毎日新聞)
神奈川県箱根町と箱根温泉旅館協同組合(松坂宣彦理事長)は19日、温泉表示の調査結果を公表、「温泉、鉱泉」を使っていないのにもかかわらず、「温泉」「湯の花」とうその表示をしていたホテル、民宿などが計6軒あったことが分かった。また、同町が温泉を使用せず入湯税が不要なホテル、旅館の一部から「協力金」名目で入湯税と同額の金を徴収していたことも明らかになった。徴収額は約4600万円にも上り、同町では入湯税として会計処理していた。
同町などが組合非加盟の施設も含め260施設を調査した。28施設が温泉を使っておらず、ペンションの1軒は、水道水を利用、ホームページには「弱アルカリ天然温泉」と説明、表示していた。この施設は水道水を鉱石に通して沸かしているという。
山口昇士町長は「温泉法などで規定されている温泉施設ではなく、あいまいな表示をしている施設がある」と指摘し、各施設に、明確な表示を求めることにしている。
「協力金」は、町が78年から温泉を使っていないホテルなど10〜15施設に、客1人に対して入湯税と同額の150円を徴収するよう依頼。これまで7施設が応じ、分かっているだけで、94年度から現在まで約30万人から総額約4600万円を徴収した。新たに温泉を引いた施設は入湯税に移行したが、1軒だけは今年8月13日まで「協力金」を徴収。この施設も各地で起きていた温泉騒動を受け、「入湯税ではなくまぎらわしいので客から徴収できない」と町に申し入れた。
町は「(協力金は)温泉場の整備に使ったが、法的な根拠がなく、入湯税と一緒にして会計処理したのは不適切だった」と話した。【大西康裕】
(毎日新聞) - 8月19日22時36分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040819-00000134-mai-soci