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2004年08月17日(火) 13時04分

ブルガリアの妊婦が入国、新生児売る 欧州で相次ぎ摘発朝日新聞

 妊娠中の女性をブルガリアから連れてきて、生まれた赤ちゃんを第三者に売る事件がフランス、イタリア、ポルトガルで相次いで摘発された。人身売買への監視が国際的に強まるなか、生まれる前に母親を出国させて監視の目をかいくぐろうとした手口とみられる。

 仏捜査当局は7月末までに、ブルガリア人の母親2人と、金を払って新生児を引き取ったカップル2組、ブローカーとみられるブルガリア人ら計9人を逮捕した。

 AFP通信などによると、母親は妊娠中にフランスに入国。パリ郊外の病院で出産後、新生児を売り渡していた。ブローカーはカップルに男児6000ユーロ(1ユーロ=138円)、女児5000ユーロの値段を提示。カップルは「子供が欲しかった」と話しているという。

 ポルトガルでは、ブルガリア人女性が出産した病院を、夫を装ったブローカーが訪れ、出生届の両親名に「買い手」のカップルの名前を記入していた。6人が逮捕されたイタリアでは、産んだばかりの新生児の引き取りを母親が拒否。買い手の男性が「自分が父親」と偽って申し出て子供を認知する方法で、赤ちゃんが人手に渡っていた。

 ブローカーがブルガリアの貧困地区で出産間近の女性を探し出し、「西側の清潔な病院で出産できる」「大金がもらえる」などと、生まれた子供を外国で売るよう持ちかける手口が共通しており、組織的な犯行の疑いが強い。(08/17 13:03)

http://www.asahi.com/international/update/0817/005.html