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健康食品で健康になれるの——。「にがり」や「アガリクス」など広く使われている健康食品について、有効性と安全性の科学的な根拠を示そうと、独立行政法人「国立健康・栄養研究所」(東京都新宿区)が、約100種類の食品に関するデータをホームページで公開した。
例えば、ビフィズス菌は腸内に多量にあると「栄養成分の吸収が健全に行われる」、アロエは「便秘に対してはおそらく有効」などとした。
一方、虫歯の原因になりにくいと認められ、ガムなどに含まれているキシリトールは「妊娠中・授乳中では、摂取量の安全性について十分なデータがなく使用を避ける」としている。
「抗がん効果がある」などといわれるアガリクスについては、マウスでの実験結果を紹介する一方、「ヒトでの有効性と安全性については信頼できるデータが見当たらない」と説明。また、「肝臓の機能を高める」といわれるウコンについては、「消化不良に対しては一部にヒトでの有効性が示唆されている」としながら、データは不十分だという。
誤解されている例として、ダイエットに有効とブームになりつつある「にがり」について、「多量に摂取すると下痢になる可能性がある」「重大な健康被害が出た事例もある」と指摘している。
また、呼吸困難が報告されたアマメシバに関する健康被害情報のほか、ダイエットや、強壮・強精効果などをうたいながら、医薬品成分が含まれていたとして、過去に摘発された健康食品も列挙した。
同研究所の梅垣敬三健康影響評価研究室長は「健康食品は、あやしい情報があふれている。科学的なデータがあるものはきちんと評価し、誤解をなくしたい」と話している。(08/16 22:33)