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高齢者や目の不自由な人たちがインターネットを簡単に使えるようにするソフトの開発・販売に、情報技術(IT)大手各社が力を入れている。ホームページ(HP)の小さな文字を拡大したり、文章を音声にして聞いたりすることができる。見やすいHPを作成できるように企業や自治体をサポートするソフトも登場している。
日本IBMのソフトは「らくらくウェブ散策」。企業や自治体が購入し、HPに組み込む。HPを見る人は画面上の決まった個所をクリックするだけで自動的にソフトが起動。読みたいところにマウスを動かすだけで文字が別枠で拡大され、文字や背景の色を読みやすい色に変えることができる。合成音声での文章読み上げ機能もある。
すでにキヤノンと三越の2社が自社のHPに採用。この夏、お中元情報に機能を付けた三越は「自社の情報をホームページで提供する機会が増えているので、だれもが簡単にネットを見られる環境の整備が不可欠だ」と話す。
NECと日立製作所のソフトは個人向け。NECの製品は、読みたい個所を虫眼鏡のように拡大表示できる。日立の製品は、マウスが思うように動かせず、アイコンをうまくクリックできない利用者向け。アイコン近くまで矢印を動かせば、後は自動的にアイコン中央に矢印が吸着する。
富士通は、企業や自治体が自分のHPを診断できる無料ソフトを開発。「文字のサイズを拡大できません」「弱視の人に見づらい配色です」など改善すべき点を指摘してくれる。色覚異常の人にとって作成画面がどう見えるかの疑似体験もできる。すでに4万件以上がダウンロードされたという。
経産省は6月、日本工業規格(JIS)で高齢者らに配慮したHP作成を促す新基準を採用。HPを使いやすくすることは、企業イメージの向上につながるとして、ソフト開発や利用が広がっている。
(08/15 10:23)