2004年08月13日(金) 14時25分
カード偽造、東北を標的 利用残額の多さに着目(河北新報)
首都圏の中国人と日本人のグループによる偽造クレジットカード詐欺事件で、不正作出支払い用カード電磁的記録供用などの疑いで逮捕された東京都北区志茂4丁目、無職何毓容疑者(34)らが、東北ではカードの利用頻度が低く、利用限度額までの残額に余裕があることに目を付け、東北の利用者のカードを偽造の標的にした疑いのあることが13日、宮城県警組織犯罪対策課と泉署の調べで分かった。
クレジットカードは所有者の信用度により、利用限度額が決まっている。県警によると、東北では現金払いが今も主流で、カードを持っていても使う機会の少ない人が多く、限度額までの残額が比較的多くあるという。
何容疑者らは、カードのデータを読み取って別のカードに再入力し、その偽造カードを使って商品を購入する手口。カードの利用額に余裕があると偽造カードでも多くの商品が買えることに着目し、東北のカードをデータ読み取りの対象にした可能性が高い。
首都圏ではカード利用の際の本人確認などのチェックが厳しくなっていることも、何容疑者らの東北進出を促したとみられる。
ほかに逮捕されたのは、いずれも無職で千葉県浦安市当代島2丁目、野口精一(63)、東京都葛飾区東新小岩2丁目、柏倉しのふ(42)、本籍東京都、清水新一(34)、豊島区長崎4丁目、小松豊(31)、千葉県八千代市の男(41)=有罪確定=の日本人5容疑者と、何容疑者と同居する中国人の無職薛梅英容疑者(32)。薛容疑者は入管難民法違反容疑(旅券不携帯)で逮捕された。
調べでは、2月13日午後、泉区の大型スーパーや青葉区の家電量販店で、偽造カードを使ってパソコンやデジタルカメラ、MDプレーヤーなど(計約28万3000円相当)を購入した疑い。
県警は何容疑者が主犯格で清水、小松、男の三容疑者が商品購入役、野口、柏倉両容疑者が購入役の手配役だったとみている。
(河北新報)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040813-00000016-khk-toh