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日本赤十字社の献血者情報を管理するコンピューターシステムの不具合で、HIV(エイズウイルス)に感染している恐れを否定できない献血者の血液4人分が今年7月以降、誤って医療機関に出荷されていたことが11日分かった。
このうち2人分は既に輸血に使用され、残り2人分は未使用で回収された。日赤は同日午後記者会見を開き、経緯を説明する。日赤は、HIVに感染した血液が病原体検査をすり抜ける恐れをできるだけ排除するため、献血時の問診で「不特定の相手と性的接触を持った」などと回答した人の採血を断っている。こうした問診情報は、コンピューターシステムに記録され、同一人物が1年以内に再び訪れても、献血の対象から外している。
しかし、7月にシステムを更新した際、問診結果が適切にコンピューターに反映されなくなった。このため、本来は献血の対象とならない人から採血してしまったという。誤って採血された血液は献血者8人分だったが、このうち4人分は出荷前に差し止められ、残り4人分が出荷された。
出荷された血液は、通常の病原体検査で陰性(感染なし)と判定されており、ただちに感染の危険があるわけではない。ただ、ウイルス量が極めて微量で検査をすり抜けた恐れも完全には否定できず回収された。
日赤では昨夏にも、検査データの入力ミスから、B型肝炎ウイルスの感染者と事前に判明していた献血者の血液が誤って出荷され、輸血に使われるというトラブルが起きている。