2004年08月10日(火) 00時00分

伊香保温泉　水道水沸かし（朝日新聞・）

　伊香保町の宿泊施設が水道水などの沸かし湯を使っていた問題で９日、県は同町から事情を聴くなど終日対応に追われた。全庁的に観光振興に取り組んでいる県は同日、週内にも県観光協会などと「対策連絡会議」を設置し、全県的に対応を協議する方針を明らかにした。

　県によると、同会議は県の担当者と県内の観光・宿泊などの４団体、県内８温泉地の観光協会のトップをメンバーにする予定。同町が全旅館に対して行う実態調査と、環境省が９月末までに実施する全国調査の結果などを踏まえ、信頼回復に可能な措置を検討する。

　０２年度の同町の観光客入り込み数は１８５万７８００人。００年度に２００万人を割り込み、減少が続く。県は「（今回の事態による）ダメージは相当ある」としており、全県的に影響が及ぶことを懸念している。

　旅館のホームページで「天然温泉使用」をうたっていた経営者は「以前は本物の温泉を使っていたが、７３年に現在の場所に移転し、源泉が遠くなった。以来、水道水を沸かしている」と話した。「利用客に誤解を生じるなら、ＨＰから削除する」と話した。

　一方、伊香保温泉小間口権者組合は、町内５６軒のうち２９軒は同組合が管理する源泉「黄金の湯」を使っているとして、「一部の旅館と同等に扱われるのは耐え難い」と不快感をあらわにした。

（8/10）

http://mytown.asahi.com/gunma/news02.asp?kiji=3798