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2004年08月06日(金) 23時12分

社保庁、また年金過払いミス 「加給年金」で9億円朝日新聞

 社会保険庁は6日、厚生年金を受け取っている人の配偶者が若い場合などに年金額が加算される「加給年金」を、全国の約3400人に余分に支払っていたと発表した。過払い額は約9億円にのぼる見通し。99年6月に給付を管理するコンピューターシステムを見直した際のプログラムミスが原因とみられる。年金の過払いミスの公表は、昨夏以来3回目。再発防止策をまとめたにもかかわらず、ミスが続いている。

 同庁によると、今回の過払いはシステムを総点検していた今年1月時点で把握したが、公表はせず個別に対象者へ通知して返納を求めていた。7月下旬に別件の過払いを発表した際も、今回のミスについては「全体像がみえなかったため公表を見送っていた」という。公表の遅れについて同庁は「不適切な対応だった」と謝罪。今後はミスが判明し次第、すみやかに公表する方針を示した。

 加給年金は扶養手当に相当する制度。夫が厚生年金の受給権を獲得した時点で、扶養する妻がまだ年金をもらえない年齢の場合などに年金額が加算される。妻自身も働いていて厚生年金や共済年金の被保険者期間が20年以上ある場合には、加給年金は支給されない仕組みだ。

 今回の過払いは、妻の厚生年金の加入期間が20年以上になり、支給停止される状態になったのに、プログラムミスから加給年金が誤って夫に加算され続けていた。

 過払いの対象者のうち2087人についてはすでに通知。残りについても、返納を求める方針だ。返還額は最高で100万円を超える見通し。加給年金でミスが相次いだ原因について「加給年金の支給は配偶者の就労状況によって決まるが、想定できる類型の分類で漏れが生じてしまった」と説明している。

 また、これとは別に、年金額を決める平均標準報酬月額を算定するプログラムミスで、全国の91人に総額20万円を余分に支給していたことも同時に発表した。(08/06 20:38)

http://www.asahi.com/national/update/0806/037.html