2004年08月06日(金) 15時02分
<ダイエー>球団売却へ ロッテとは合併協議も(毎日新聞)
経営再建中の大手スーパー、ダイエーが保有しているプロ野球球団「福岡ダイエーホークス」について、主力取引銀行3行は6日、ダイエーに売却を要請する方針を固めた。大手自動車メーカーや食品メーカーなどを軸に売却先の選定作業を進めるが、「千葉ロッテマリーンズ」への売却・合併も検討されている。9月に予定されているプロ野球オーナー会議までに売却か合併かを絞り、売却金額などを詰める。
プロ野球界では、「近鉄バファローズ」と「オリックス・ブルーウェーブ」の球団合併が事実上決まり、1リーグ制への移行が焦点になっているが、ダイエーホークス売却の方向が固まったことで、新たな球界再編の導火線になりそうだ。
ダイエーは有利子負債の圧縮に向け、昨年は福岡ドーム球場と、隣接するホテルを米投資ファンドのコロニーキャピタルに売却。球団は優勝セールなどが収益に貢献してきたこともあって公式には売却を否定してきたが、水面下では売却先の選定を進めるなど検討を本格化させていた。これまでに複数の企業と水面下で接触、7月にはロッテが具体的な条件を提示して球団合併をダイエー側に持ちかけていた。
ダイエーは球団売却後も、新スポンサーか合併先に一定のライセンス料を支払い、新球団のユニホームに「ダイエー」のロゴを入れるなど球団と関係を保ち、優勝セールや応援セールなども引き続き実施したい考え。
売却、合併のいずれのケースでも、コロニーとの間で結んでいる30年間の球場使用契約を尊重する必要があるため、新スポンサーは本拠地を福岡に置くことを義務付けられる。
ダイエーは04年2月末時点で有利子負債1兆751億円を抱えている。このうち約8000億円を融資しているUFJ、みずほコーポレート、三井住友の主力3行は産業再生機構に支援要請する方針を固めている。3行は、国の金融再生プログラムに基づき、05年3月末までに貸し出しに占める不良債権比率の半減を求められており、大口融資先のダイエーが抱える有利子負債圧縮のため球団の早期売却が必要と判断した。(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040806-00000054-mai-bus_all