2004年08月04日(水) 00時00分

民法改正　保証人の負担を軽減 （東京新聞）

　借金の保証人になったところ際限ない保証を求められて苦しむ−そんな事態を防ごうと、法制審議会（法相の諮問機関）の保証制度部会は三日、「保証制度の見直しに関する要綱案」をまとめた。九月にも法相あてに答申する。法務省は秋の臨時国会に民法改正案として提出、成立すれば来春から施行の見通し。

　問題視されていたのは、「根保証（ねほしょう）契約」。知人の保証人になった人や、自分の会社の保証人になった経営者が、いったん貸付人と契約してしまうと、その後に債務者が借りた新たな借金の保証も求められる。

　現在は、限度額を定めない「包括根保証」が認められているが、保証額が雪だるま式に増え、保証人が追いつめられてしまうため、要綱案は、たとえ当事者同士が合意しても包括根保証は法的に無効とした。

　要綱案はまた、たとえ限度額内でも、契約で定めるなどした一定の期日後に発生した借金の保証はしなくてよいとしており、保証人保護のため二重のしばりをかけた。

　さらに、根保証だけでなくすべての保証契約を、契約書を交わさないと無効になる行為（要式行為）とした。民法上、「契約」は口頭でも成り立つとされているが、例外的に要式行為に定められている「遺言」などと同列に慎重な取り扱いを求めた。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040804/mng_____sei_____003.shtml