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2004年08月04日(水) 15時04分

<青果産地偽装>低温倉庫故障の記録なし 混入目的強まる毎日新聞

 大阪市の第三セクター「大阪港埠頭(ふとう)ターミナル」による青果産地偽装事件で、同社が米国産ブロッコリーを抜き取った理由として挙げた「低温倉庫のトラブル」に関し、故障や修理を示す記録が一切ないことが、大阪府の調査で分かった。府の再三の調べに対し、同社は不明朗な説明を繰り返している。大阪府警生活経済課も、米国産ブロッコリーは廃棄されず、出荷された可能性が高いとみて捜査を進めている。
 同社は記者会見などでブロッコリー偽装について、「老朽化した低温倉庫の温度が下がらず、傷んだ米国産ブロッコリーを抜き出し、中国産を同数混入した」と説明。ブロッコリーは通常、0度以下で保存しており、同社は「倉庫の室温が5度以下に下がらなかったため2〜3日で劣化した」と府に説明した。
 しかし、府が専門家などの意見を参考に、温度管理を記録した日報や冷蔵機器の修理記録などトラブルを示す“証拠”を求めたが、一切提出されていない。
 府警も▽ブロッコリーをほぼ一律に1箱8個ずつ抜き取っている▽偽装にかかわったとされる社員が「抜き取りは中国産を米国産に混ぜて出荷するためだった」と供述している——ことなどから、中国産を米国産として出荷することが偽装の目的だったとの見方を強めている。
 一方、既に明らかになっているブロッコリー計約26トンの偽装の直前、同社が別の偽装を下請け会社に指示、実行させていたことが分かった。下請け会社が難色を示したため、作業は1日で終わり、偽装量は数トンとみられる。
 ターミナルが認めている偽装は、02年3月、下請けの包装加工会社「オー・エス・サービス」が実行していた。関係者によると、この直前、ターミナルの営業主任(35)=当時=がオー社とは別の包装加工会社に偽装を指示。米国産ブロッコリーの箱から8個を抜き取り、同数の中国産を混入する同じ手口だった。【山田英之、麻生幸次郎】(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040804-00000058-mai-soci