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2004年08月03日(火) 00時00分

民法、全面現代語に 法務省改正案 東京新聞

 法務省は二日、片仮名で文語体の民法を全面的に現代語化する方針を明らかにし、改正案を公表した。「木戸銭(きどせん)」を「入場料」と言い換えるなど、表現を一新する。

 同省はホームページで意見を募った上で、九月に正式決定。今秋に想定される臨時国会に民法改正案を提出、来春の施行を目指す。

 対象は、一八九六年に制定された民法のうち、第一編(総則)、第二編(物権)、第三編(債権)の計七百二十四の条文。片仮名の文語体で、現代生活では使わなくなった言葉もそのままになっており、刑法などで現代語化が進む中、民法は見直しが遅れていた。第四編(親族)、第五編(相続)は戦後間もなく現代語化されている。

 同省によると、言い換える言葉は百前後に及ぶ。「囲繞地(いにょうち)」を「その土地を囲んでいる他の土地」と言い換え、鉄道など交通基盤が未整備な時代をうかがわせる「旅客、其従者及ヒ牛馬ノ宿泊料並ニ飲食料」は「宿泊客が負担すべき宿泊料及び飲食料」とする。

 また「薪炭油(しんたんゆ)」は「燃料及び電気」に、「僕婢(ぼくひ)」は「家事使用人」、「旅店(りょてん)」は「旅館」とそれぞれ改める。

 各条文の内容そのものについては、変更せず、確定した判例や通説の解釈に従い、分かりやすい表現に改めた。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040803/mng_____sei_____002.shtml