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問題の部品は、アルミ製円筒形のクラッチハウジング(直径五十センチ)。破断すると、接続するプロペラシャフト(約二十キロ)が脱落し、後続車らを巻き込む事故の恐れがある。一九八三年から九九年に生産された大型トラック「スーパーグレート」「ザ・グレート」の二車種がリコール対象になっている。
昨年九月までに不具合が六十七件あったが、リコールを届け出た五月末以降、破断が十二件起きていたことが判明。この十二件について予兆の有無を確認した。
その結果、異常音などを運転手が感じて販売会社まで自走した三件を除き、参考になる予兆現象の報告はなく、兆候や特異性を見つけられなかったという。
残り九件は、運転手が異常音や振動に気付くのとほぼ同時に走行不能に陥り、高速道路のバス停や道路沿いの駐車場に惰性走行で入るなどして停止していた。同社は「幸いにも大事に至らなかった」としている。
同社は、このクラッチ部品の破断の予兆について「破断までに一定の時間がかかり、運転手が注意すれば、事故に至る前に異常な車体振動やうなり音などの予兆を認識できる」と説明してきた。
このため、同社は「破断すべてに予兆が見つかるわけではない」と説明を変更し、この十二件以外のデータを含む予兆の割合を近く公表する。
三菱ふそうの従来説明を受けた国土交通省は七月九日、クラッチハウジングの破断に至る予兆があった場合、点検を受けるまで運行しないよう全ユーザーにダイレクトメールで通知することを同社に指示。同社は全ユーザーに発送している。
だが、この指示だと、予兆を感じないユーザーは「破断の心配が当分ない」と誤解して点検を先延ばしにしかねず、同社は三百五十の専任チームを全国の販売会社に展開する異例の態勢でクラッチ部品の緊急点検を行う構え。
このクラッチ部品のリコール実施率は現在、対象約七万四千台のうち42・5%。八月中に一挙に85%にするという。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040802/mng_____sya_____011.shtml