2004年07月29日(木) 17時35分
女性標的、架空請求が急増 8割が30〜40歳代−−県が注意呼びかけ /香川(毎日新聞)
◇通販業者の名簿入手?
7月に入って、30〜40歳代の女性ばかりを狙った架空請求が急増している。請求された人の中には、「通販で購入した商品の未納分を請求された」との声もあり、県県民参画課は「女性がよく利用する通信販売業者の名簿を入手している可能性もある」と指摘。これまで、アダルトサイトなどの使用料未納を口実に架空請求の標的とされていたのは主に男性だっただけに、架空請求業者側が女性を新しい標的に切り替えている実態が浮き彫りとなった。
同課や県消費生活センター(高松市松島町1)によると、同センターや県内4カ所の県民センターに寄せられた今年6月の架空請求に関する相談件数は980件。被請求者の男女比はほぼ同じだったが、7月(中旬まで)は同センターに寄せられた同種の相談件数約480件のうち女性あてに請求書が届いたケースが約79%と急増している。
そのうち、約8割が30〜40歳代の女性という。03年度に相談があった被請求者の男女比は、おおよそ8対2で圧倒的に男性が多かった。
請求書は最近多く出回っているはがきタイプで、「法務省認可通達書」など公的機関名を印字することで信用させ、「電子消費者料金未納の請求」などとインターネット取引の請求書を想像させるようなもの。
善通寺市内の50歳代前半の女性は、7月上旬に請求書が郵送された。直前に、実際購入した化粧品などの通販商品の未納分を金融機関の口座に完納していたことから架空請求業者に問い合わせると、「もう裁判になった。訴えを取り下げる費用を払え」と言われ、約40万円を払ったという。
同課によると、03年4〜6月の架空請求に関する相談件数が408件だったのに対し、今年の同時期では2165件で5倍強のペースで推移。県はこの状況を受け、県内の金融機関や病院、JRの主要駅などに被害防止のポスターを掲示して注意を呼びかけている。【近藤大介】
7月29日朝刊 (毎日新聞)
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