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2004年07月29日(木) 14時05分

ネット戦略成功のカギを握る「ログ解析」japan.internet.com

2003年より、ネット広告の中でも検索連動型広告マーケットが急拡大している。景気の回復とターゲットを絞った見込み客への販売促進効果が高いことから、2004年の 検索連動型広告(P4P) の市場規模は前年比倍増の200億円を超え、成長するネット広告全体の20%程度に達しそうだと報じられている。

P4P は、検索エンジンの上位表示を狙う SEO と同様、新規顧客開拓のために重要な手法であるが、初期投資すれば一定期間その効果を享受できる SEO と異なり継続的な広告投資が必要となる。競合企業に勝つためにも、効果の高いマーケティング手法は導入していくべきではあるが、ただ、導入(投資)しただけでは成約につながる集客はできない。そこで、今回はこれらの集客手法からより高い集客効果とコンバージョン率の向上を狙うために、 「ログ解析」 について取り上げる。

従来より、Webサイトの訪問者のアクセスログには有益な情報がたくさん含まれていることは周知の事実であり、Webマーケティング担当者は毎月/毎週、アクセス数や何処からアクセスしたのか、また、サイト内での訪問者の行動を分析してきたと思う。しかし、ただ分析結果を出すことが目的になってしまっている担当者も多いのではないだろうか?

ログデータは Webサイトというトップセールスマンを通じてお客様より寄せられた「声」であり「評価」である。リアル店舗の店構え、商品の陳列、PR 、店員接客が、Webサイトではサイトのもつ雰囲気(信頼性)・情報量、サイトナビゲーション、商品説明の質やアピール力、問合せや商品購入のし易さ等に相当する。よって、ログ解析結果から、どこにコンバージョン損失があるのかを突き止めた上で、実際に次のアクション(改善策や新しいプロモーション等)を起こすことが最も重要である。データだけ見ていてもダメなのだ。

訪問客の行動分析を行えば、訪問客がどこでサイトから離れてしまったかがわかる。情報へのナビゲーションが悪いのか?アピールの仕方が悪いのか?、もしかすると、商品そのものに魅力や市場優位性がないことがわかるかも知れない。この場合は、取り扱い商材の見直しや開発の方向転換を行わなければならない。これとは逆に、コンバージョンが高い商品の訪問者の行動分析を行えば、「 Web施策の成功の法則」や「商材や提供企業の強み」がノウハウとして蓄積されていく。

ユーザの反応を見るためには、他の媒体に比べネット広告、特に検索連動型広告を利用するのが最もベストだ。期待する結果が出なければ、広告のタイトルや説明文、およびリンク先の変更を思い立ったと同時に行えるからだ。つまり集客施策とログ解析を組み合わせることで質の高い『テストマーケティング』が行えることになる。

この方法なら、少ない費用でテストマーケティングが行える。また、1回の施策でズバリの結果を出すことができなかったとしても、Try&Error をしながら、成功法則を導き出していくことができる。今のご時世、前に踏み出すことが出来ず時間を浪費することが最も大きな機会損失となる可能性も高い。成功法則がわかれば、むやみに時間を浪費することなく、スピーディに戦略決定でき、結果として他の企業にリードできる。

ただ人目に触れるためのプロモーション活動を行い、サイトアクセス増加を喜ぶようでは、ネット戦略の勝ち組にはなれない。また、分析に時間をかけすぎたり、市場のニーズがわからないために戦略の策定が遅れては競合より優位にビジネスを行うことができない。ビジネスにおける先駆者メリットを享受するためにも、今一度、ログ解析について見直して欲しい。

(執筆:SEMグループ 小川路恵、監修:信太明)記事提供: (((SEO-ch)))検索エンジン対策チャンネル



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