2004年07月28日(水) 00時00分
先生「ネットマナー」学ぶ動き(朝日新聞・)
子どもたちにも身近になったインターネット。学校でもパソコンが整備されているが、これまで欠けていた「ネットマナー」を子どもたちに身につけようとする動きが活発だ。長崎県佐世保市で起きた小学生の事件でも、背景にインターネットの「影」の部分があるとされている。県内でも、教員向けに情報モラルを指導する研修などが始まった。
28日、加美町の小中学校の教職員研修会。県内でインターネットのプロバイダー会社を経営する晋山孝善さんが「インターネット安心・安全講座」と題して講演し、大人より子どもの方がネット操作の覚えが早いことを強調。「1、2度やれば子どもは体で覚える。他人のものを勝手にコピーするといった著作権の問題や誹謗(ひ・ぼう)中傷、マナーの知識がなく、技術に走りがち。やってもいいか悪いことか、教員の指導が必要だ」と話した。
「ホームページって、僕たちでも作れるの?」
6月、佐世保市で小6女児が同級生にカッターナイフで切られた事件後、加美町立小学校の5年生の担任女性教諭(41)は子どもからこんな質問を受けた。受け持つ子どもたちは、キーボードをローマ字で打つのがやっとの子も、自宅のパソコンで扱い慣れた子もいる。
1学期の授業では、ホームページに記載のあったメールアドレスに、質問のメールを書く方法を教えた。子どもだけで書き終えた後、自分が読んでチェックをし、修正を加えた。「個人差は大きいが、やはり私たちの管理が必要」と言う。
県教委によると、昨年度に行った調査で、「コンピューターで指導ができる」と答えた小中高の教員の割合は56・1%。全国平均の60・3%を下回る。「IT教育推進」を掲げる県教委は、2010年までに75%まで引き上げる目標値を掲げている。
教育現場での情報端末の整備を追いかけるように、トラブルを防ぐ指導に着手。教員の研修など指導力向上を行う県教育研修センターでは、今年度から情報モラルの研修会を開き、指導事例集の作成も始めた。
同センターの小野秀寿・情報教育班長は「学校の指導だけでは不十分で、携帯電話や家庭のパソコンにも注意が必要。親子でネットの危険性を話し合って欲しい」と話す。
(7/28)
http://mytown.asahi.com/miyagi/news02.asp?kiji=5527
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