2004年07月26日(月) 19時01分

情報提供医の名誉棄損認めず＝「故意や過失ない」−日医大女性死亡で東京地裁（時事通信）

　日本医科大付属病院（東京都文京区）で手術を受けた２０代の女性が死亡した問題で、「医療ミスと虚偽事実を公表され、名誉を傷つけられた」として、病院と執刀医が元同病院医師郡家正彦氏（４６）を相手に１億３０００万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は２６日、請求を棄却した。
　林道晴裁判長は「遺族への発言や記者会見の情報提供に故意や過失は認められず、名誉棄損による不法行為は成立しない」と指摘した。
　さらに「公益を図る目的と認められ、ワイヤが脳に刺さったと信じた理由もあった」と指摘。手術に関する記事については「情報提供が端緒だが、どうまとめるかは新聞社の判断。責任は認められない」と述べた。
　一方、郡家氏は「手術で骨をつなぐワイヤが脳を刺した」と主張したが、判決は複数の医師の意見書を踏まえ「刺したとの評価は困難。隠ぺいの申し合わせも認められない」と言及した。　（時事通信）

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040726-00000966-jij-soci