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大阪市の第三セクター「大阪港埠頭(ふとう)ターミナル」が、米国産ブロッコリーの箱に中国産を混ぜるよう指示していた問題で23日、同社と大阪市は記者会見し、ブロッコリーに加えてカボチャも産地を偽っていたことを明かした。ミカンも偽装した疑いがあるという。ブロッコリーの偽装は、直接指示したとされる同社営業主任の上司にあたる課長が主導したといい、会社ぐるみで組織的に偽装を繰り返していた疑いが強まった。大阪府警は不正競争防止法違反(虚偽表示)容疑で情報収集を始めた。強制捜査も検討する。
大阪港埠頭ターミナルの広部公一社長は「食の安全、信頼を損ない、消費者に深くおわびします」と記者会見で謝罪した。大阪府はこの日、立ち入り調査に乗り出し、大阪港埠頭ターミナル社員らから事情を聴いた。市も不正競争防止法違反容疑での告発を検討している。
同社によると、01年12月ごろ、下請けの包装・加工会社「オーエスサービス」に対し、トンガ産のカボチャをメキシコ産用の箱に梱包(こんぽう)するよう指示し、「メキシコ産」として出荷していた。偽装は3日間で約20トンに上った。
同様に和歌山・有田産のミカンに韓国産を混ぜながら「有田産」として出荷した疑いがあり、調査している。
関係者によると、97、98年ごろの冬、オーエス社の従業員が有田産のミカン1箱(10キロ、数十個入り)を3〜5キロの小箱に分ける作業で、小箱に有田産を3分の1から半箱分詰め、残りは韓国産を詰め込んだ。有田産の小箱が足りなくなると新品の小箱が届けられ、余った韓国産の箱は焼いたという。「偽装はすべて同ターミナルの指示だった」と関係者は指摘している。
また偽装を直接指示したとされる営業主任に同ターミナルが確認したところ、(1)偽装は青果事業部の課長代理と課長、部長に相談していた(2)そのうえで課長の指示に従って偽装を指示した——などと答えたという。課長は部長の指示の有無について「はっきりとは記憶してない」と答えたといい、同社は指示の流れについてさらに調べる。(07/24 07:09)