2004年07月23日(金) 00時00分

影響５１５万人に拡大 年金法ミスで厚労省報告 （東京新聞）

　厚生労働省は二十二日、年金制度改革関連法の条文ミス問題をめぐり、四十カ所に上るミスの全体の影響をあらためて衆院議院運営委員会理事会に報告した。ミスを放置した場合、総計で約五百十五万人の年金給付に影響が出る恐れがあるとしている。

　項目別では、加給年金支給に関する影響が最も広範囲に及び、二〇〇二年度末時点の対象者で計算して約四百三十二万人に上る。また、国民年金の付加保険料納付関連で約六十八万人、六十五歳からの支給を遅らせれば受給額が増える老齢基礎年金の繰り下げ加算では約九万八千人に影響。その他の項目でも約五万人への影響が考えられるとしている。

　条文ミスがあった項目の給付実績は、加給年金で〇三年度末に約八千九十六億円。老齢基礎年金加算は同時点で二百十六億円が給付されている。

　影響の深刻さを受け、理事会では与党側からも「（ミスを防げなかった厚労省、内閣法制局への）処分は甘い」との意見が相次いだ。

http://www.tokyo-np.co.jp/00/sei/20040723/mng_____sei_____003.shtml