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厚生労働省は、歩行困難や手足のしびれ、てんかんなどの後遺症をもたらす急性散在性脳脊髄(せきずい)炎(ADEM)に罹患(りかん)した子どもの実態について、全国調査をする方針を固めた。日本脳炎ワクチンの副作用の疑いが指摘されており、ワクチン接種との因果関係を調べる。今後、マウスの脳で培養するワクチンから、試験管で培養するワクチンへの切り替えもメーカーに求めていく。
日本脳炎ワクチンは、年間420万〜430万人の子どもが予防接種を受けている。ADEMは脳や脊髄の神経を取り巻く細胞が何らかのダメージを受けて起き、1カ月程度で回復する場合もあるが、後遺症が残る子どももいる。
日本脳炎ワクチンの副作用でADEMが出る確率は、研究で100万人に1人とされるが、03年度は6人の副作用報告があり、70万人に1人に増加した。同省は、ほかにも報告漏れがある可能性もあるとみて実態調査をすることにした。各地の小児科医を通じて、ADEMの症例についてアンケートし、日本脳炎ワクチンの予防接種歴との因果関係を調べる。
同省は、副作用の一因と考えられるワクチンの改善も求める。現行のマウスの脳での培養から、試験管による組織培養型ワクチンへ早期に切り替えるようメーカーに要請する方針だ。
(07/23 03:00)