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2004年07月22日(木) 23時37分

トイレに患者放置、死亡 都内の病院、警告の合図切る朝日新聞

 心臓病の治療を受けるため榊原記念病院(東京都府中市)に入院していた都内の男子大学生(当時23)が今年3月下旬、病棟のトイレで倒れたまま放置され、死亡していたことが分かった。監視する心電図モニターの警告音が鳴ったのに看護師が音を切り、1時間以上そのままにされていた。病院は大筋で事実関係を認めている。遺族側は府中署に刑事告訴するとともに「病院に事実関係をきちんと説明してほしい」と訴えている。

 両親が22日に開いた記者会見での説明によると、大学生は今年3月19日、不整脈と診断され、検査入院した。その際、無線で電波を出す送信機を胸に付け、心電図の監視が行われた。

 23日の朝、男性はトイレで倒れ、モニターが警告音を鳴らした。心電図のモニターに残っている記録などから、少なくとも20回鳴ったという。当時病棟にいた3人の看護師のうち、警告音に気づいた1人は電波切れだと思って捜さず、別の看護師も「ベッドにいなかったが捜さなかった」という。2人とも心電図の波形を確認しないまま警告音を消したという。

 男性は、放置された結果、警告音が鳴ってから約1時間後に、異変に気づいたほかの患者の指摘でトイレで発見された。両親は「看護師らがきちんとモニターを監視していれば、息子は助かったはずだ」と主張。榊原記念病院の菊池利夫副院長は、発見の遅れを謝罪するとともに「患者さんがどこかで倒れているかもしれないと、捜すべきだった」と話している。

 病棟のモニターをめぐっては02年2月にも、生後9カ月の男児が心停止状態になったのに医師らが気づかず、13分にわたって放置される事故が、鳥取大学医学部付属病院で起きている。

(07/22 23:37)

http://www.asahi.com/national/update/0722/038.html