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2004年07月22日(木) 00時00分

窓口・集金ミス 郵便局30億円取り過ぎ 1億8000万が未返金 東京新聞

 全国の郵便局で、現金受け渡しを窓口で行う際の数え間違いや外務員の集金ミスなどにより、利用者から余分に現金を受け取った事例が二〇〇三年度に約三十万件発生、取り過ぎた金額は約三十億六千万円に上っていたことが二十一日、日本郵政公社の調べで分かった。このうち約二万三千件は原因が判明、約二十八億八千万円を利用者に返金したが、なおも約二十七万七千件の利用者が分かっておらず、約一億八千万円が未返金となっている。

 取り過ぎた金額は、簡易保険の満期金を少なく渡したり、郵便料金の釣り銭支払い間違いなど単純ミスがほとんど。各郵便局でその日の集計作業を行っている時に、収支が合わないことからミスが分かった。

 郵政公社は今月五日、〇三年度に発生した現金紛失事故件数が約二十一万五千件、紛失額の総額は約六億四千万円に上ったと発表。

 取り過ぎと紛失を合わせたミスは、全国二万四千七百局で土日を含め一日当たり千四百件発生している計算。

 ずさんともいえる現金管理体制の背景には、郵政公社の「機械化の遅れと職員の訓練不足」(生田正治総裁)がある。郵便局の現場では三事業の仕事を少ない人数でやりくりしているのが実情で、手作業中心の業務がミスの頻発を招いたとみられる。早急な対策が求められているものの、現金受け払いを自動記録する「現金管理機」の配備は約二千五百台にすぎず、全国の郵便局網をカバーするには至っていない。


http://www.tokyo-np.co.jp/00/sya/20040722/mng_____sya_____004.shtml