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ラジオ界に「新兵器」が登場した。小型で軽量の中継機材「モバイルスタジオ」で、略称「モバスタ」。これまで事件現場などには中継車や大勢のスタッフを繰り出していたが、モバスタがあれば1人でどこからでも中継できる。開発した文化放送(東京)は「中継にかかる経費が半減できるのではないか」と期待している。
モバスタは、文化放送がNTTドコモと共同開発し、NECが商品化した。縦25センチ、横23センチ、厚さ10センチで重さは3キロ。送受信ができ、局内に1台あれば、複数のモバスタから受信できる。
これまで現場リポートは、アンテナを立てた中継車を経由して局の受信用アンテナが受け、音に変換していた。モバスタは携帯電話の音声中継システム(FOMA)を使用し、アンテナがいらない。音質は中継車と比べても劣らないという。
早速、効果を発揮したのが近鉄とオリックスの合併騒ぎで揺れるプロ野球の取材。オーナー会議があった7日、西武ライオンズの堤義明オーナーの「もうひとつ合併話がある」との発言をいち早く伝えた。
文化放送は朝の情報番組で、女性リポーターが1人で肩に掛けて、通勤ラッシュの駅、花の盛りの場所など街の表情を伝えている。機材が小さく中継と思われず、威圧感を相手に与えることもないという。
中継車が入れなかった電車の中、狭い路地、地下街、駅構内などで生中継できる。突発事件でも威力を発揮しそうだ。
文化放送はすでに6台を導入、コスト削減への期待も大きい。これまで中継車の運転手、技術者、ディレクター、リポーターなど最低4、5人のスタッフが必要だったが、それが1人ですむ。
価格は1台99万円。発売元のNECは、3年間で計500台を出荷目標にしている。すでに発売しており、全国のラジオ局や香港のラジオ局から問い合わせがある。モバスタが使える通信規格を持つ国・地域は20ほどあり、それらの国・地域も市場として視野に入れている。
(07/17 06:19)