2004年07月16日(金) 19時41分
山口組五菱会ヤミ金融事件 業者に懲役2年4月、罰金500万円の実刑判決 /長野(毎日新聞)
◇長野地裁判決
指定暴力団山口組五菱会(二代目美尾組と改称)の組織的なヤミ金融事件で、出資法に定める上限利率を大幅に上回る利息を受け取ったとして、同法違反(高金利)の罪に問われた東京都目黒区青葉台4、無職、鈴木勇被告(33)の判決公判が15日、長野地裁で開かれた。青木正良裁判官は「健全な金融秩序を著しく乱すもの」として、懲役2年4月、罰金500万円(求刑・同3年、同500万円)の実刑判決を言い渡した。
判決によると、鈴木被告は00〜03年ごろ、同会系貸金業総括経営者の梶山進被告(54)=出資法違反などの罪で公判中=らと共謀し、県内の顧客らに高金利で金を貸し付け、法定利率(1日あたり0・08%)を超える総額約550万円の利息を受け取った。
青木裁判官は「超過の程度は著しく、その違法性は大きい」と指摘。「多重債務者をさらに借金地獄に突き落とすもので、厳重な処罰が要請される」とした。
鈴木被告は当初、起訴事実について黙秘して認否を留保。弁護側は「被告がかかわっていた証拠はない」として無罪を主張していた。しかしその後、ヤミ金組織について供述するようになり、事件の全容解明につながった。【川崎桂吾】(毎日新聞)
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