2004年07月15日(木) 13時32分
<名簿屋>詐欺グループに販売で業者逮捕 兵庫県警(毎日新聞)
複数の詐欺グループに大量の個人情報を販売したとして、兵庫県警生活経済課は14日、東京都世田谷区の名簿販売業「リンク教育システム」社長、石沢了容疑者(51)と同営業部長、西脇誠容疑者(54)を組織犯罪処罰法違反(詐欺)容疑で逮捕した。販売名簿は約510万人分で約10億円の利益を得ていたとみられる。「名簿屋」に同法を適用するのは全国初という。
同課は詐欺に使われることを知りながら名簿を売って多額の利益を得たことに着目、名簿屋も組織的詐欺グループの共犯に問えると判断した。
調べでは、石沢容疑者らは東京都の資格教材会社「フォー・エー」(すでに解散)と共謀し、01年9〜11月、福島県郡山市の男性会社員(当時25歳)ら4人から168万円を詐取した疑い。
同課は今年2月以降、同社が通信講座の受講経験者に電話をかけ、「講座を終える手続きに手数料約40万円が必要」などと持ちかけて現金を詐取していたとして、同社代表、林義孝容疑者(46)ら19人を逮捕し、調べを進めていた。
同課によると、同社による詐欺被害者は全国で約8400人、被害総額は約34億円とみられる。大量の通信講座経験者の名簿を所持していたため、入手経路を追及したところ、「リンク」が同社に97年から4年半で53万人分の名簿を約3300万円で販売していたことが判明。他の詐欺グループにも同様に名簿を販売していたという。【稲垣淳】(毎日新聞)
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