2004年07月15日(木) 12時10分
<三菱ふそう>川崎製作所に国交省が立ち入り検査(毎日新聞)
三菱ふそうトラック・バス(本社・東京)製大型車の部品「クラッチハウジング」の欠陥問題で、国土交通省は15日午前、道路運送車両法に基づき、川崎市中原区の同社川崎製作所に立ち入り検査に入った。同社が5月にリコール(回収・無償修理)届け出以降も同部品の破損事故が計9件発生。うち2件について同社が「亀裂」と虚偽発表していたことから、情報管理の実態を調べる。
川崎製作所には午前10時、国交省自動車交通局審査課の検査官ら5人が入った。正門前には、報道陣のカメラが並び、上空にはヘリコプターも。背広姿でアタッシェケースを提げた検査官が入ると、管理棟の窓のブラインドが一斉に閉じられ、棟前にいた社員らが慌ただしく携帯電話で連絡に追われていた。
川崎製作所はトラック・バス生産の主要工場で、リコール対策や品質管理も行っている。検査官らは、破損したクラッチ部品の確認や、事故・不具合についての資料、販売会社からの商品情報連絡書の提出を求める。
この欠陥をめぐっては、クラッチハウジングが破損してプロペラシャフトが脱落するなどの事故が多発し、今年5月26日にリコールを届けた以降も、安全対策が遅れ破損事故9件が起きている。 同社に対する国交省の立ち入り調査は、00年7月のリコール隠し事件の際と、02年6月にハブ破損によるタイヤ脱落事件後に実施して以来。昨年10月と今年1月には神奈川県警が業務上過失致死容疑で家宅捜索している。【武田良敬】(毎日新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040715-00001049-mai-soci