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2004年07月14日(水) 03時03分

<富士見産婦人科事件>元勤務医の上告を棄却 最高裁毎日新聞

 富士見産婦人科病院(埼玉県所沢市)を舞台にした乱診乱療事件を巡り、元患者の女性ら63人が「でたらめな診断で正常な子宮などを摘出された」として約14億円の賠償を求めた訴訟で、最高裁第3小法廷(藤田宙靖裁判長)は13日、元勤務医4人の上告を棄却する決定を出した。80年に発覚してから約24年が過ぎ、約5億1400万円(うち1億5000万円は支払い済み)の支払いを命じた原告側勝訴の1、2審判決が確定した。

 元勤務医4人は「患者らは病気だった」などと主張したが、退けられた。

 1審・東京地裁判決(99年6月)は、病院を経営する医療法人「芙蓉会」のほか、北野早苗元理事長、妻の千賀子元院長ら7人に賠償を命じた。医療法人と元理事長、元院長は控訴を断念するなどして敗訴判決が確定し、医師の1人が1億5000万円を支払って和解したため、残る4人の裁判が続いていた。

 原告で被害者同盟の小西熱子代表(52)は「既に亡くなった被害者もいる。あまりに長すぎたことを実感している。被告の医師らは何の反省もせず医療行為を行い、免許取り消しなどを行政に求めても『係争中だから』と逃げられ、悔しい思いをしてきた」と振り返った。そのうえで「勝訴しても(元理事長夫妻の)破産などで賠償金を得ることはできない。何らかの救済がなされるべきだ」と訴えた。【小林直】

 富士見産婦人科病院事件

 無資格で最新鋭の「超音波断層診断装置」を操作して患者を診療した医師法違反容疑で80年、元理事長が逮捕され、健康な臓器を次々と摘出する乱診乱療が明らかになった。元理事長と元院長は90年に有罪確定。傷害容疑でも告訴されたが、浦和(現さいたま)地検が不起訴とし、全容解明を求める患者らが81年に提訴した。(毎日新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040714-00000078-mai-soci