2004年07月12日(月) 00時00分
隠ぺいで部長級を懲戒解雇 「破断まずい」虚偽報告 独断と三菱ふそう社長強調 (東京新聞)
三菱ふそうトラック・バスがクラッチハウジングの破断事故を隠ぺいしていた問題で、ビルフリート・ポート社長は12日、隠ぺいは品質管理部の部長級担当者が独断で行ったと判断、この担当者を13日付で懲戒解雇することを明らかにした。
ポート社長はこの日夜、国土交通省を訪れ、社内調査結果を提出し釈明。直後の記者会見で「担当者の独断で(上層部から)作為の指示はなく、ほかに関与した者はない」と明言した。
調査結果によると、クラッチハウジングに亀裂がある大型車の回収リストを5日、記者発表向けに作成した際、部長級担当者は約1・5メートルの全周破断について「直観的に『まずい』と独断で判断した」(ポート社長)という。リストを書き直し、亀裂の程度を過小に上司に報告した。
ポート社長は「担当者は『個人の責任で報告書に手を加え、会社のためを思って行った』と述べたが、会社の方針に全く反した行為だ」とした。
三菱ふそうは6月、クラッチハウジングの全周に亀裂が入り破断、走行できなくなったトラック2台分の部品を回収していた。
2台のトラックは、プロペラシャフトが脱落するなど重大な事故につながる危険性があったが、三菱ふそうは8日の記者会見で、担当者の虚偽報告を基に「(部分的な)亀裂」と発表していた。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/detail/20040712/fls_____detail__081.shtml