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2004年07月11日(日) 07時03分

消火器リースでトラブル急増 宮城・4月以降河北新報

 消火器の訪問販売をめぐるトラブルが今年4月以降、宮城県内で急増している。「定期点検」を口実に高齢者に売りつける従来の手口に加え、リース契約を悪用したり、事業所を狙い撃ちにしたりする悪質なケースが目立つ。防災意識の高まりにつけ込んだ手口とみられ、被害額も最大60万円と拡大している。

 仙台市消費生活センターによると、消火器の訪問販売をめぐる被害は、4—6月の3カ月間で37件(速報値)に上り、03年度1年間(67件)の半数を超えた。

 うち18件は、消防署員などを装い、点検や薬剤詰め替えを口実に1本8000—1万円程度で売りつける手口。「近くで火事が発生し、消防署の決定で消火器を設置してもらうことになった」などとだました業者もいたという。

 リース契約のトラブルは5月中旬から急増。仙台市の男性は「点検に来た」という業者の勧誘を受け、契約書にサイン。消火器1本を3万円で購入したつもりだったが、書面には「10年間のリース契約」と書かれていた。薬剤の交換などについては「有償で別途契約」と記載されており、追加料金を取られる恐れがあるという。

 事業所を狙った被害も、各地の消防署などに相次いで報告が寄せられている。事業所との契約には個人と異なり、クーリングオフが適用されないことに付け込んだ手口。

 迫町の事業所には5月中旬、男2人が「点検に伺います」と電話して訪問、契約書にサインさせて作業を始めた。法外な金額に不審に思った事業所側が中止を求めると、契約書を盾に消火器60本分の点検料など約63万円を請求されたという。

 仙台市消費生活センターは「7月は宮城県沖地震や三陸南地震が起きた月で、防災意識の高まりにつけ込んだ手口。9月の防災月間の前後も注意してほしい」と呼び掛けている。
(河北新報)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20040711-00000009-khk-toh