悪のニュース記事

悪のニュース記事では、消費者問題、宗教問題、ネット事件に関する記事を収集しています。関連するニュースを見つけた方は、登録してください。

また、記事に対するコメントや追加情報を投稿することが出来ます。

記事登録
2004年07月11日(日) 08時27分

自動車リサイクル費用、乗用車は7千〜1万8千円朝日新聞

 廃車して解体したシートや窓ガラス、エアバッグなどを再利用する「自動車リサイクル制度」の全容が固まった。所有者は制度がスタートする来年1月から、リサイクル費用として、排気量2000CCを超える乗用車の場合、1万〜1万8000円を支払う。さらに車種に関係なく情報・資金管理費として510〜610円を負担する。家電や容器包装などに続き、全国に7400万台ある車の再資源化が始まる。

 12日の中央環境審議会と産業構造審議会の合同専門会議で制度の実施内容が報告される。

 これまで車体の鉄部分などは、解体・破砕業者らが売買してきた。新制度は「自動車リサイクル法」に基づいており、再利用が難しかったエアコンのフロン、シートの樹脂やガラスなどの破砕くず、エアバッグの3品目を対象にしている。環境、経済産業両省は、リサイクル料金を決める自動車メーカーや輸入業者などから算定額を聞き取り、標準的な装備の車の目安としてまとめた。

 乗用車(2000CC超)のほか、軽自動車と2000CC以下の乗用車は7000〜1万6000円。中・大型トラックは1万〜1万6000円、大型バスは4万〜6万5000円。車種や装備、エアコンの有無、エアバッグの数によってリサイクル料金はこの幅を超えることもある。

 乗用車の場合、フロン回収に1550円、エアバッグ(2個)などに1500円、破砕くずの処理に数千円かかる。さらに、収集運搬費や保管費を合わせて計算した。

 また、1台ごとの支払い実績をデータベース化するため、所有者は510〜610円の情報・資金管理費を負担する。今月下旬から各メーカーが車種ごとの料金を発表する。

 新車の場合は購入時に車の価格とは別に支払うほか、すでに所有している車については来年1月以降、次の車検の更新や廃車にする際にディーラーや整備工場に支払う。売却するとリサイクル料金は旧所有者に返却され、次の所有者が同額を負担する。

 リサイクル料金は財団法人「自動車リサイクル促進センター」に集められ、エアバッグや破砕くずなどの再資源化の責任を負う自動車メーカーや輸入業者に支払われる仕組みだ。

 同制度がうまく機能すれば、自動車全体のリサイクル率が重量ベースで現在の約80%から15年度には95%以上になるとみている。

 自動車リサイクル法は、家電や容器包装のリサイクルに続き、不法投棄が問題となったのをきっかけに02年7月に成立。国と自動車メーカー、回収業者などが、具体的な実施内容を詰めていた。

 自治体などは、廃車寸前の車の所有者がリサイクル料金の支払いを嫌って、不法投棄が増えることを懸念している。消費者団体などからは、料金を全額利用者の負担としたことへの批判も根強い。

 〈キーワード:自動車リサイクル法〉 1年に約400万台でる廃車を有効利用するため、自動車メーカーや輸入業者に、扱いにくかった破砕くずとフロン、エアバッグの3品目の処理や再資源化を義務づけた。リサイクル費用は、新車や中古車を買う時に支払う。不法投棄が問題となったのをきっかけに02年7月に成立、来年1月から完全施行される。車の重量で95%以上の再利用を目標に掲げる。処理が難しかったガラスや内装の樹脂製品などの破砕くずは、これまで30%以下しか再資源化されていなかったが、道路舗装材にすることで70%以上のリサイクル率を目指す。(07/11 08:26)

http://www.asahi.com/national/update/0711/005.html