2004年07月09日(金) 20時13分
[経営戦略]GMO、プロバイダ「ゼロ」の主要事業買収、ゼロはスカイマークと合併解散へ(BCN)
グローバルメディアオンライン(GMO、熊谷正寿社長)は、7月9日開催の取締役会において、インターネットサービス会社ゼロ(不和義夫社長)のインターネットに関わる主要事業と、「ゼロ」のブランド名を11月1日付で買収する方針を決定した。買収は、GMOの普通株式をゼロに割り当てる方式とし、条件などの詳細は今後両者間で協議する。
GMOが買収するのは、ゼロのインターネットメールサービス「10円メール」(会員数36万2776人)と、プロバイダ事業(9万9550人)、カラオケ楽曲配信サービス「SiNGる」(会員数6万2163人)などのインターネットサービスの主要全事業。同社では、今後「ゼロ」のブランドを継承して、自社のインターネットビジネスに組み込んでいく。
一方、ゼロは、11月1日付で航空会社のスカイマークエアラインズと合併する。スカイマークが存続会社となり、ゼロは解散する予定。ゼロはスカイマークのECシステムの予約管理システムの開発を手がけ、今年6月2日から稼働を開始していた。今後はスカイマークでのシステム開発のほか、関連会社イプシロンが運営しているECサイト「青空市場」などの事業のみを存続させる。
ゼロは、97年にNTTドコモと共同での「10円メール」サービスや、インターネットの無料プロバイダサービスなどで急成長し、2000年6月にナスダック・ジャパンに上場。同年にはインターネット関連サービスの全会員数が100万人を突破したと発表していた。しかし、その後、NTTドコモのiモードサービスとの競合で、10円メールサービス会員が急減。さらにプロバイダ事業でも、競合の激化により収益が悪化、全社の会員数も52万人と全盛期に比べて半減、04年3月期の売り上げは16.5億円にまで落ち込んでいた。
同社では、「04年3月期には黒字転換を果たしたが、今後減収が予想されるだけに、現段階でインターネットサービス事業を売却することが合理的と判断した」(管理部・昼間孝司主事)として、今回の決定に至った。ナスダック上場以来、4年目にして、事実上の破綻に追い込まれたと言える。
GMOでは、インターネット関連の主要事業をワンストップで提供する総合企業を目指す立場から、ゼロのブランドと既存会員を継承することが、今後の事業拡大にメリットがあるとして今回の買収を決定した。
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