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2004年07月08日(木) 08時49分

社会保険庁HP、年金を過大に試算 プログラムミス朝日新聞

 ホームページで将来の年金額を試算できる社会保険庁のサービスで、実際より多く計算してしまうプログラムミスがあることが、7日わかった。見込み額が2倍近くになったり、受給できないのに額が表示されたりする誤りで、導入から2年余にわたってミスに気づかなかった。

 試算サービスは将来受け取る年金の見込み額を知ってもらうことで、若い世代に広がる年金不信をくい止めようと02年4月に導入された。生年月日や年金の加入期間、保険料の免除期間、平均給与月額などを入力すると、年ごとと、生涯合計のおおよその見込み額が表示される。社会保険業務センターによると、延べで02年度は75万5000人が、03年度は132万5000人が利用した。

 ミスが見つかったのは、自営業者や学生などの国民年金加入者で、保険料の支払いを免除されていた期間がある人の試算。本来、免除期間を含めて年金の加入期間を計算するが、社保庁のプログラムでは、全体の加入期間に免除期間を足して、見込み額を計算するように設定されていた。

 例えば、加入期間が25年6カ月で、このうち免除期間が14年ある人の場合、正しい見込み額は年32万円なのに、二つの期間を合わせて加入期間を39年6カ月として計算しているため、年額は2倍近い60万円と表示される。また、加入期間が25年に満たない人は原則として年金はもらえないが、加入期間と免除期間が足されているため、見込み額が表示された。

 朝日新聞の指摘でミスに気づいた。同センターはミスを認めて入力の形式や表現を修正するほか、ホームページ上で誤って試算していたことを明らかにして、謝罪するという。延べ200万人超の利用者のうち、誤って試算された人の数はわからないという。

 同庁は55歳以上を対象にホームページで見込み額を請求してもらい、郵送で回答するサービスもしているが、それには誤りはないとしている。(07/08 08:45)

http://www.asahi.com/national/update/0708/008.html